2014年5月1日木曜日

140307 「メディアが伝えていない福島第一原発事故3年」





1分30秒〜



水野:
今日は福島第一原発事故以降東京電力の会見に出続けて取材をしていらっしゃる
ジャーナリストの木野龍逸さんにスタジオにお越しいただきました。
木野さんにいろいろな質問をという事でもうすでに下さっている方もいらっしゃるんですよ。
まずは、リスナーから
「原発事故の関する情報が減っているのか、
 なんか国民が目隠しされているのかと勘繰りたくなるような今日この頃です」って。
情報量が少ないんじゃないですか?報道が減っているんじゃないですか?と、おっしゃるんですが。

木野:
減ってますね。
間違いなく減っていると思います。
記者の方に聞くと、「企画を上げても通らない」とかですね、
通っても1番にならないで3番、4番になっちゃうとかという事があるみたいなので、
なかなか出す方も大変みたいですね。

水野:
今日はですね、「メディアが伝えていない福島第一原発事故3年」と題してお送りいたしますので、
木野さんが東京電力の会見にずっとでてきて分かってきた事を、
あるいは逆に分からないと思っていらっしゃる事を

木野:分からない事だらけですね


福島原発事故はコントロールされている?
水野:
分からない事だらけ!!そうなんですか。
でも、「分かっていなくちゃいけないのに分からないのはなにか」という事はとても大切ですから、
そのあたりを今日はどうぞお話し下さい。
よろしくお願いいたします。
リスナーから
「福島第一原発の事故はコントロールされているってホンマですか?信用できないんですけど」
っておっしゃっているんですけど。


木野:
(笑)思わず笑ってしまいますよね。
なんで「コントロールされている」っていう話になっちゃったのかがそもそもすごい不思議なんですけどね。


水野:
東電の改憲に出続けられていますと、どこまでこの事故がどういうものであったのか、何が起こっていたのか、
全容が明らかに、どこまで明らかになっているのかどうなんでしょう?


木野:えーっと、「根本的な事っていうのはほとんど何も分かっていないんじゃないか」という事ですよね。

水野:そうですか。つまり原因が何であったのか?


原因は津波か地震か?
木野:
そもそも事故の原因が何であったのか?
津波なのか地震なのか?
いま「地震の影響は無い」という話になってしまっていますけれども、本当に無いのかは分からないんですね。
調査をしていないので。


水野:それも分かっていないんですね。

木野:
分かってないですね。
あの、それがわかりそうなデータも出てきているんですけれども、
分析はしていないので、放置されたままなので。


水野:分析されていないんですか?

木野:
していないですね、手を付けていないです。
なんで手をつけないのかがちょっと分からないんですけど。

水野:
これもし、「地震の影響もあったのだ」となればですね、
事故対策の有り様は全く変わってきますよね。

木野:ものすごく変わりますよね。

水野:再稼働の事も大きく変わりますよね。

木野:もう根本からやり直さないといけないでしょうね。

水野:津波には防波堤がもしかして有効かもしれませんが、地震というのは、起きますからね、日本は。

平野:
東電はしかしあれですね。
「津波の影響」という事をずっと言っていますから

木野:
言っていますね。
東電も国も一応そういうふうに、原子力規制委員会もそれを前提に再稼働の審査をしたりしていますけれども、

平野:その根拠が曖昧なんですかね?

木野:
根拠は、結局東京電力が出してきているデータをもとに言うしかないので、
東電は「無い」というように、当然「地震の影響は無い」というように言いますけれども、
それを鵜呑みにしている感じですね。

平野:さっきおっしゃった、そもそも炉心の周囲の状況が全く分からないで何故言えるのか?ということですよね。

木野:
不思議なんですよね。
一つあるのが、よく原子力の関係の人がシュミレーション、シュミレーションって言って、
数字をいろいろ変えて、現状にあうような形のシュミレーションをすると、
ちょうど「地震の影響は無い」というふうになりますよ、と。
要するに現状から逆算していく訳ですね。
当然、その間で数字をちょっといじると、元の方の原因は数字がすごく変わってしまうので、
都合のいいように原因をある意味作れる訳ですよ、シュミレーションをやると。

それと違って実データっていうのは本物なので、
それを本当はベースにやれば、シュミレーションではなくて、根本的に数字が本当の状態が分かるはずなんですよ。

水野:
あーっ、そうか。
実データというのは、あるんでしょ?

木野:
はい。去年の夏から秋にかけて、東電がようやく公表したものがあって、
専門家の人で注目している人はいるんですけれども、
規制委員会はあんまり関心を示していないというか、


水野:手を付けていない状態なんですか

木野:手を付けていない状態ですね、今。

水野:はぁ~~~っ!

平野:
こういうものが出る前に規制委員会は安全基準をどこまでって作ってしまっている訳ですよね。
それはしかも「世界最高レベル」みたいな言い方ですよね。

木野:
だから、やっぱりそういうのを考えると都合のいいデータだけを拾って、
都合のいい様に規制基準を決めているんじゃないかなというふうに思うしかないんですよね。

水野:
世界最高のねぇレベルのいろんな技術があるのだとしたら、
いま、福島第一原発事故の収束へ向けての作業がどうなっているのか?
いま、何を現場で作業員の人達はやっていらっしゃるのか?
これはどうなんですか?

木野:
この辺も結局、どの情報を出すか出さないかは東京電力が判断して、彼らが情報を出すので、
現場の情報はやっぱり、東電しか持っていないんですよね。

水野:ん

木野:
その情報のうち何を出すかっていうのは、
こっちから要求してもやっぱり出さないものは出さないので、

水野:あ、要求しても出てこないんですか。

木野:出てこないものもありますね、数字とか。


情報の出し方
水野:ふ~~ん、たとえば、これは出すべきだと思うのに出てこない情報って、どういうものがありますか?

木野:
えーっとですね、たとえばなんですけど、
去年の7月の参議院選挙の頃に「海に汚染水が出ていますよ」という発表を東電がした事があったんですね。

水野:あ、選挙が終わった次の日に「何でそんなに汚染水が出ていたのか!?」って。

木野:
なんで、ずーっと出てたんだったらもっと先に言ってくれって。
東電はずっと否定していたので、
あのデータは2ヶ月ぐらい前にそれを推測させるようなデータが出ていたんですけれども、
そのデータの後に続けていろんなデータが、
当然それを確かめるために東電がいろんなデータをとっていたんですけれども、
それのデータを出せ出せという話を会見でしていたにもかかわらず、なかなか出さなくて、
最後に出したのが参院選挙の次の日だったんです。

平野:故意的ですよね

木野:
故意的ですね、そうとしか思えないんですよ。
東電は「そうじゃない」って言いますけれども、誰もそうは思っていないですよね、多分





平野:
これはしかし、東電だけじゃなくてもう、
勿論政府の、暗黙のね、やり取りの中で「分かっているだろうな」という事なんじゃないですか。

木野:
可能性はなくはないですね。
政府側も結局、原子力規制庁、委員会と、それから経済産業省と、一枚岩じゃない事が時々あるんですね。
再稼働に関しては多分一枚岩だとは思えるんですけども、
福島第一の状況に関して言うと、
経産省はやっぱりお金を出す立場なので、状況をある程度把握しておきたいんではないかなと。
その中で、東電と経産省でどういう話をしているのかが今一つ見えなかったりもするので、
なかなか、その辺のウラが、裏側がどうなっているのかというのが、オモテにならないですね。


今行われている作業は?
水野:
リスナーの方は
「原発事故の収束作業はどの程度進んでいるのでしょうか?ひょっとして、もう絶望的な状況なのではないでしょうか」
と聞いていらっしゃるんですが、具体的にいま、どういう作業が行われているんですか?

木野:いま一生懸命やっているのが、4号機の使用済み燃料棒プールからの燃料の取り出し

水野:
4号機というのは事故当時停止していたんですね。
だから燃料棒は原子炉の中には、なかった。
で、プールの中にあったんですよね。

木野:
建物の5階にある使用済み燃料プールというところに1500本ぐらい入っていたんですが、
地震の後そこの冷却が出来なくなって、湯気がもくもく立っていたのは記憶にあると思うんですけれども、
「あれを取り出しましょう」という作業をやっているのが一番目立つ作業ですかね。

後は「海に汚染水が出ないようにするために遮水壁を作りましょう」という作業をやったり。

水野:水を遮る壁を作りましょう。

木野:地下水です。

平野:これはようやく調査に入った?

木野:そうです、調査に入ったところです。

水野:
これ、ただね、
工程表というものを発表していますよね、東電は「こういうふうにして収束させます」
それ、行程表では遮水壁というのは、「2014年度中に完成させる」

木野:そうです。
遮水壁が二つあって、2011年の頃に東電は多分コストの関係もあって、
海側だけに壁を作って、「海にとりあえず出ないようにします」っていう工事を始めたんですね。
ところが「海へ出ないようにします」って言ってもですね、地下水はどんどんどんどん上から流れ込んできて、

水野:山の方から流れてきますよね。

木野:
きますよね。
その流れ込んで来たものが建屋の中にどんどん入って、
毎日毎日400トン以上ずつ増えちゃっていた訳ですよ。

水野:
汚染される訳ですね、建屋に入ってしまったら。
で、そのまま海の方へ流れてしまう

木野:海の方へ流れてしまいます。

水野:これが1日400トン

木野:
これが1日、流れ込んでいる分が400トンで、海に出ている分は大体1000トンぐらいで、
そのうちの300トンぐらいが汚染されたものじゃないか、という様な推測をしていますけれども、
その時に要するに海側だけに作っても意味が無い訳じゃないですか、本来。

水野:山の方にも

木野:作らなかったんですね

水野:
まず、作るべきなのよね、地下水を止めるために。
その事は最初から分かっていた

木野:分かっていた筈です。検討もしていました。

平野:なんか1000億円かかるという、民主党政権時代の試算ですね。

木野:
1000億円かかるのでちょっと待ってくれと言っている間に、
山側の遮水壁がなくなってしまったんですね、結局。
それから1年以上たって、やっぱり流れ込んでいるからもう一回「作りましょう」という話があったので、
2014年中にできると言っているのは海だけの、海に流れるのを止める為だけのものです。
で、今調査に入ったのは四角く敷地を囲んで、敷地を完全に遮断しちゃう感じですかね、地下水から。

平野:
凍土壁、凍らすんですね。
これは本当にそんなもんできるのか?と、なんか。

木野:という調査を今するところなんです。

水野:
そういう事なんですか!
私は2014年度中っていうから、あと1年でもう全部囲い込めるのかと思ったんです。

木野:ぜんぜんですね。

水野:そういうものではない。

木野:はい。

水野:いま、「こんなのできるかな」という調査をやってる。

木野:そうです。

水野:でも少なくても2011年に山も海もやるんだという予算をつけていたならば、もうちょっと、

木野:出来てた

水野:今ごろ出来ていたと、

木野:とっくに進んでいると思いますね、いろいろ。

水野:3年ですもんね。

木野:はい。

平野:
しかもこの凍土壁というのは、世界的にあんまりこう、
こんな大掛かりなものを作った例がないんですね。

木野:
そうなんですよね。
だから本当にできるかどうか分からないので、まずはできるかどうかの調査をしましょうっていうところからなんで、
実際にやってみたらどうなるのか?って言うのは…何ともですよね、多分。

水野:この、凍らせる土と書く凍土の壁、凍土壁って、電気がいるんですって?

木野:そうなんです。

水野:私、単にコンクリートで囲いをつくるのかと思ったんですよ。

平野:なんか、液化窒素かなんかをね、

木野:凍らせなきゃいけないんで。

水野:莫大な電気って。

木野:冷凍庫をそこに置いておくようなものですからね。

水野:あ、冷凍庫で原子炉を囲い込むような、全部。広大な敷地を。

木野:そんなような、はい。

水野:その

木野:
電気はどこから来るんですかね?
結局それもどの位の電気代がかかるのか?とか、コストの問題、
それから電力量の数字もこれから調査を。

水野:今からなんですか。

木野:そうです。

水野:ーーーーーっ!!!

木野:だから会見でも「いくらぐらいかかるんだ」っていう話は出ていて、


水野:出てるんですか?

木野:出てます。それは当然説明はないし、

水野:無いんですか。

木野:ないですね。

水野:ないというのは「分かりません」という事ですか?

木野:分からないんです。

水野:「これからやります」という事ですか?

木野:そうです。

平野:これ、大手ゼネコン任せですよね。

木野:
そうですね、東電に技術はないので、これは凍土壁は鹿島がやっていますけれども、
一応入札という形にはなっているんですけれども、提案したのは鹿島なので、
当然調査も鹿島だし、最後の着工するのもおそらく鹿島だろうし、っていう事なんですけど。

やったことないものではなくて、もっとやった事のある実績のあるやり方はないの?
っていう話もあるんですけど、
それは却下されたけれども、却下された理由はよく分からないんです。

水野:そこがわからない!何で却下されたんでしょうね?

木野:
わからないんですよね。
その辺の選定の過程がいまひとつ不透明なままになっているので、
きちんとした形での説明は、

水野:
そうか。
私たちが知らないうちに「巨額なお金がどう使われるのか」
あるいは「どこがその発注を受けるのか」みたいな事も全部、
動いてはいるんだけど、見えていない情報があるっていう事ですか、はぁ~~っ。

木野:
結局、東京電力は今でも私企業というふうに自分たちでは言っていますし、
国のお金、株が半分も入っているにもかかわらず、
他の公共事業と違って、全く透明性がないまま進んでいるので、

平野:だからそれを許している、国ですよね。そういう体質ですね。

木野:
これはもう、
政府、官僚、政治家、その辺が一緒になってそういうのを全部許しているという事になっているので、これはなんとか。
本来であれば、全部情報を開示して、コストも含めてやるべきだと思いますけど、
それがないので、逆にどこまで進んでいるかもわからないし、不安ばかり大きくなると思うんですよね。


「もう、どうにもできない」
平野:
汚染水のタンクがずっと満水でこぼれ落ちて、
いろんな場当たり的な処理をして記者会見されて、木野さんもずーっと立ち会っておられると思うんですが、
最近私が気になったのはね、「当面改善は困難」みたいな事を言い出したでしょ。

木野:はい。

水野:汚染水についてですか?

平野:
汚染水について。これはもう半分居直りみたいな対応ですよね。
「もう、どうにもできない」みたいな…ちょっとひどい状況が、また増幅している
様な気がしているんですけれども。

木野:
そうですね。
もう、居直りみたいな説明をするのは、本当に2011年の事故直後からよくあって、
彼等にしてみると
「頑張っているけど出来ないからしょうがないじゃないか」
っていうところで終わってしまうんですよね。

本来は結果が求められているものであって、
頑張っている事が求められているのではないので。


平野:
なんかやっている姿を、せめてね、見せないとダメでしょ。
それさえ、なんか「出来ないから困難だ」みたいな事を、軽々に言うべき言葉じゃないですよね。


工程表の変更
水野:
あの、行程表というものを見ますとね、
たとえば3号機のプールから燃料棒をいつ取り出すか?って、
このスタートがもともとは2014年度のうちにって書いてあったと思うんですよ。
ところが、報道するラジオのスタッフが工程表をいろいろ細かく見ていったら、
なんか今の計画だと2015年度の上半期に。
なんか遅れているように見えるんですけど。

木野:
いや、すみません。
私もそれに気がつかなくてですね、先ほど言われて「あれ?」って思ったんですけど、
結局、いろいろ行程表の中に細かいことがいっぱい書きこんであって、
毎月毎月進捗状況というのを発表するんですけど、
100数十枚のA4の紙をドスンと出してきて、4~50分で説明されるもので、
なかなか全体がおっかけにくいんですよね。
前評判なしで。
ま、毎月毎月変わっていくところを一応東電は「説明している」っていうんですけれども、
時々、説明がないままスケジュールが変わっていて、
記者の側から「なぜそれを言わないんだ」っていう指摘もされることもあって、
すごく注意して全てを完全に把握していないと、ついていけない(笑)
誤魔化されてもよく分からない状態です。



水野:
100枚ものシートをドンと置かれて、限られた時間で。
「どこが変わったか説明がない」って言ったら、追及できないですね、なかなか。

木野:厳しいですね。

水野:はぁ~。
じゃあ、実際にこの3号機のプールの話でいうと、「遅れが出ている」っていう事ですよね?

木野:当初の予定よりは遅れているという事ですね。

水野:ということは、普通だったら「予定通りいっていません」という、なにか発表が

平野:そうですね、説明したうえで「こうしました」というんであればわかりますよね。

木野:
と思うんですけどね、この辺はすみません、私もちょっとメモリーが少なくてですね、
なんか、発表していたのかどうかすらも覚えていない感じなんですけど、

水野:こういうふうに工程表というのは帰られていくものなんですか?

木野:時々変わってます。

水野:はぁ~。
最初のうちはね、「こんなふうに変わった」っていう報道も多くあったんですけど、
この頃は何処がどうこまかく変わったのか、なかなか、

木野:
そうですね、結局、項目がものすごく多すぎるのと、
それから、細かい変更だとなかなかニュースにはなりにくいと思うんですよね。
その原因まで含めてきっちり説明がないと。
もちろん「変わった」という事だけは本来は伝えるべき物ではあると思うんですけれども、
今の段階で、これから30年40年続いて行く中で、
じゃあ「1年変わりました」という事のニュースバリューをどう考えるかという事だと思うんですけど、

水野:
いや、まあ、ただ、これ毎年そういうふうにもしもいろいろ遅れが、いろんなところで生じていくと、
40年という最初の廃炉の数字はどうなんですか?


木野:
最初から夢物語みたいな数字ですからね。
根拠があって出している訳じゃないので、「そのぐらいだったらいいな」という位だと思うんですよね。


海洋汚染は?
水野:
はぁー。
リスナーの方は「海洋汚染はどうなっていますか?」と聞いてらっしゃいますが、

木野:
えーっと、海は出てるんですが、僕が専門家の、
何十年も海の汚染とか海の放射能を調べている人等に聞くと、
港のところは確かに濃くなっているんですけど、
外に、沖合に出てたとえば10kmとか20kmとか
「沖合に出ればほとんど今までとは変わりはないだろう」というぐらいまで薄まっているみたいです。

ただ、その人たちも、
「沿岸の部分はもう少しきちんとモニタリングをしないと、
どういう影響が残っているのかが今ひとつ分からないので、それはやらなければいけませんね」
という話は伺っていますね。


水野:木野さんの話を伺っていると、分かる話より分からない話しの方がいっぱいあるっていう事が、

木野:やってない事のほうが多いんですよね、なんか。

水野:そうですか。

平野:沿岸のモニタリングも国が直接やってる訳じゃないんでしょ?

木野:
えーっと、基本的には30km圏内はもともと東電だったんですけれども、
今は入れるようになったので、国の方も手をつけています。
それから沿岸域は、30km圏外のたとえば南だったら、茨城ぐらいまでですね、
ポツポツ何カ所かで本来はやるべき物なんですけれども、あんまり手がつけられていなくて、
データが揃ってない感じですね。

水野:木野さんにはまた後ほど伺います

23:35~ http://youtu.be/A5P4gIhU8lo?t=23m35s


50:48~http://youtu.be/A5P4gIhU8lo?t=50m48s


1~3号機は?
水野:
さて、再びゲストにお招きしておりますジャーナリストの木野龍逸さんです。
リスナーの方が「4号機以外の1号機から3号機はどんな状況ですか?」と聞いていらっしゃいます。

木野:
状況が全く分からないので、今調査をしているところです。
建屋の中の線量が高くて、人は長い時間入れないので、

水野:どれぐらいだったら作業できるんですか?

木野:場所にもよりますけれども5分から10分位で出てこないといけない

水野:”今でも”なんですか?

木野:はい。しばらく続くと思います。

水野:あー、5分か10分。何の作業もほとんどできない。

木野:出来ないですね。調査するロボットを開発しているところですね。

水野:まだかいはつ・・・調査するロボットも!開発…。
はい、リスナーの方は汚染水を溜めていくスペースの話を聞いてらっしゃるんです。
最初は突貫の仮設のタンクだったと言います、これはどれ位まともなタンクに代わっているんですか?


汚染水
木野:
数は分からないんですけれども、
とにかく最初の組み立て式のタンクから溶接式のタンクに変えるという努力はしていますけれども、
日々の状況は数が分からないので、


水野:東電は、数だから発表できるでしょう?!

木野:
出来ると思うんですけどね。
本来毎日毎日いくつつくりましたっていうのを発表してほしいぐらいですけれども、
聞いても「数が変わっているから分からない」とかですね、「整理している」とかばかり言うので、


水野:ハァ~、
「このままいくとどうするんですか?」って聞いてらっしゃるんですけど、汚染水を溜めるところ。

木野:
いま小出さんの話にもありましたけれど、
おそらく敷地にいっぱいに詰めても、当然限界はある訳ですから、

水野:その後どこに溜めるんですか?

木野:
今のところ白紙ですね。
一応、小出さんの話にありましたけれども、「外に出す」というのを前提には多分進めていると思うんですけれども、

水野:海に、排出する

木野:うーん・・・出したいでしょうね。東電とすれば出したいと思います。

水野:
はぁー・・・、あの、じゃあ、敷地内で作業する事さえも難しい、
建屋の中は1号機から3号機そんなのほとんどできないに近いじゃないですか。

木野:出来ないですね。

水野:除染は

木野:
敷地の中の除染というのは進んでいるので、一部の地域で全面マスクっていう、すごい重装備の物をしないでもいい場所というのが少しずつある事はあるんですけれども、
そこのそういう状況と建屋の中が、じゃあどうか?というのは、全く状況が別の話なので、
除染が進んでいるといってもそれは極めて限られた範囲だけという事になります。


3年経ってもほとんど進んでいない
水野:
あの、こうやって聞いていますとね、3年経って、どれだけ作業が進んだのか?って
本当に、どう考えたらいいんですか?

木野:
根本的なところというのはほとんど進んでいないのではないかと思いますね。
要するに最終的に燃料デブリを取り出すとか言っていますけれど、

水野:デブリっていうのはあの、溶けだした燃料。

木野:
はい。
溶けてどこかで固まっていると思うんですけど、


水野:小出さんは「取り出せないんじゃないか」って、木野さんは?

木野:取り出せないと思うんですけれどね。


水野:東電には「取り出せないかもしれない」というような方向で考えを見直すような動きは、考えは

木野:ないです。

水野:全くないですか?

木野:
ないです。今のところは。
政府にもないです。
「努力します」って言います、良く。
「無理じゃないですか」っていう話も出ますけれども、
「一生懸命やります」と。
一生懸命やってもらっても困るんですけど、
結果が伴わない事に関して、その責任を負うという事を彼らにはどうも希薄な感じなので、
このままいつまでもずるずるとどういう作業をしていくのかはちょっと不安がありますね。

水野:これからもどうか伝え続けて下さい。



http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3597.html

より

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