2017年3月29日水曜日

「東京原発」


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「 財務局長「関東大震災の3倍の地震にも耐えるんでしょ?」

教授「私達の住む一般建築の耐震性は、200ガルですが、その建築基準は、今から70年以上も前に起きた、関東大震災の時にはじき出されたものです。それも、震源から50kmも離れた、東京都心の被害状況から推定された、300から400ガルという数字を基にしております。」

都市計画局長「えっ?関東大震災って…東京が震源じゃ、なかったんですか?」

環境局長「じゃあ…震源はどこだったんですか?」

教授「相模湾内と考えられておりますが、横浜、川崎辺りでは、最大で900ガル以上あったと言われております。」

環境局長「あのー、先程からその、”ガル”というのは何なんですか?」

教授「地震の揺れの、加速度の単位ですが…。えぇちょっと、これを見て下さい。静岡の、浜岡原発だけは、東海地震の震源域の真ん中にあるので、一般建築基準の3倍の、600ガルの耐震性になっておりますが、他の原発は、平均すると、400ガル程度です。」

環境局長「でも、関東大震災は900ガルもあったんでしょ?…どうなってんのこれ?!」

政策報道室長「この…800の上の赤いライン、これは、何なんですか?」

教授「あぁ、それは、記憶に新しい、兵庫県南部沖地震(阪神淡路大震災816ガル、少しフィクション性をもたせるため数値を変えてあるようです)の数値です。最大で、820ガル以上あったと記録されております。」

政策報道室長「ていうことは、3倍どころか、大地震が原発を襲ったら…。」

環境局長「ていうことは、誤魔化してる訳?!」

教授「というより、嘘です。」

都市計画局長「…もっと…現実的に考えましょうよ。ガルだの何だの言ったって、原発止めれば停電しちゃうんですよ?」

教授「停電はしません。」

一同「えっ?」

都市計画局長「だって、もう日本の電力の3分の1は原子力でまかなってるって、テレビでバンバン宣伝してるじゃないですか。」

教授「確かに、上手い宣伝です。」

環境局長「上手い宣伝?」

教授「原子力発電というのは、出力を変えると非常に危険性が高いので、電気の供給を調整出来ません。ですから、需要があろうが無かろうが、毎日朝から夜中まで、アホみたいにフル稼働せざるを得ないということをまず知っておいて下さい。その原発に対して、火力や水力は、発電能力の約2割から4割しか稼働しておりません。たっぷり余力がある訳です。」

都市計画局長「でも…将来石油は無くなるんでしょ?火力発電は…」

財務局長「そうだよ!それそれ。石油はなくなるんだよ!?」

教授「石油はあと40年、ウランは70年とか言われておりますが、使えば無くなるのは一緒な訳で。エネルギー資源の将来性ということで言えば、どちらもそう安心出来る量とは言えませんねぇ。」

環境局長「私ウランは1000年以上大丈夫だって聞いてますけど?」

教授「それはあくまで高速増殖炉計画が実現すればの話です。原発で使える、燃えるウランは、ウラン全体の0.7%にしか過ぎません。それで、残り99%のウランを、高速増殖炉でプルトニウムに変えて増殖出来れば、60倍に利用価値が増やせると言ってるだけです。」

副知事「そのもんじゅは、火災事故の後、運転してませんよね。」

教授「世界中の増殖炉計画も、危険過ぎて廃止されておりますが、日本だけは何故かまだ、諦め切れないようです。原子力は石油と違い、電気以外には何も生み出しませんから。生み出すのは、死の灰だけです。」

環境局長「…死の灰?」

教授「はい。今世界中で頭を悩ませてるのが、その使用済み核燃料などの、放射性廃棄物の処理問題です。中でもプルトニウムは、自然界には存在しない危険極まりない奴で、わずか1gのプルトニウムが、一般人の被曝許容量、18億人分に当たります。それに、プルトニウムは核分裂を起こし易く、核兵器に利用し易いんで、テロにも狙われ易くなります。」

政策報道室長「じゃあ…再処理って言うのは?」

教授「使用済み核燃料の中から、ウランとプルトニウムだけを取り出す作業のことで、そのあとに残る、更に高レベルな放射性廃棄物と共に、これから日本に返還されてくる契約になっております。」

環境局長「えぇ…?高い金払って、ゴミまで送り返されるの?」

教授「25年も前に結んだ契約です。その結果、ここで更に重大な問題が発生するんです。」

環境局長「えぇ…?まだあるの?」

教授「大金を払って取り出したそのプルトニウムですが、高速増殖炉が止まってるんで、使い道がないんですよ。」

副知事「そうか…核の拡散に繋がるのか。」

政策報道室長「…何です?」

副知事「だから、プルトニウムは核兵器の原料ですから、それを消化しないと、核拡散に繋がるんでまずいんですよ。」

教授「現に、日本はそんなにプルトニウムを蓄えて、核武装でもする気なのか?と、外国のメディアから皮肉られております。」

副知事「だから…!プルサーマルに切り替えた訳か。」

都市計画局長「プルサーマルって、例の核燃料サイクル事業ってやつでしょ?資源を、リサイクルさせるっていう。」

教授「分かり易く言うと、ウラン用に作られた現在の原子炉で、プルトニウムを核分裂させて、発電する計画です。」

環境局長「言い方によって、随分イメージが違うのね。」

教授「燃料のリサイクルの名目で、福井や福島などの原発でやろうとしておりますが、出来てしまったプルトニウムを仕方なしに燃やそうとしているとしか考えられません。」

財務局長「資源が乏しい日本なんだから、エネルギーを安定供給するには、良い方法じゃないの。」

教授「ですが、ウラン発電に比べ危険性が非常に高い上、何倍ものコストがかかるのです。」

財務局長「消化しなきゃならんのだから、仕方ないじゃないか。」

教授「残念ながら、運転後にも、使用済み核燃料の中にプルトニウムを発生させるので、その絶対量は減らないんですよ。」

都市計画局長「東海村の臨界事故の時は、どうだったんですか?避難命令や犠牲者まで出て、大騒ぎになりましたけど。」

教授「亡くなられた方が浴びた、中性子線の被曝線量は、多かった方で18シーベルトでした。」

政策報道室長「18シーベルトと言うと…?」

教授「我々の、一年間の許容被曝線量の、1万8000倍です。…懸命な治療と強い生命力で、83日間闘った末に亡くなりました。その後担当した医師は、見た事もない症状が次々起こったと、放射線による細胞破壊の恐ろしさを語っております。」

副知事「それだけ重大な被害をもたらしたのは、たった1mgのウランだと聞いていますが。」

教授「はい。ウラン燃料というのは、核分裂させると、その放射能は1億倍ぐらいに増大するんです。」

環境局長「1億倍!?」

副知事「使用済み燃料と言ってるのは、その核分裂させた後のウランですよね?」

教授「そうです。ですから、死の灰などと呼ばれる訳です。既に全国の原発のプールはその死の灰で満杯に近い状態なので、六ヶ所村の再処理施設に運んでおります。」

副知事「でもあそこまだ運転してないですよね?」

教授「ええ。2005年からの予定ですが、運転を開始しても、その処理能力は年間800トンしかないんで、毎年1000トンずつ増え続ける死の灰の処理は、到底追いつきません。それに、再処理によって生まれる、更に高レベルな廃棄物を圧縮容器に詰め、”最終処分”と称して、何万年も先の未来まで地層に埋めようとしています。」

財務局長「(チェルノブイリ)原発事故の処理に当たった作業員86万人のうち、5万5000人以上がこれまでに死亡し、残る生存者も、87%が発病している。」

教授「ウクライナだけで、20万人以上が犠牲になっているっていう情報もあります。いずれにしろ、正確な数字は、永久に明らかになる事はないでしょう。これは、事故で放射能に汚染された地域を示した地図です。強制的に避難命令が出された地域は、チェルノブイリから北に300km離れた地点にまで達しました。これを、チェルノブイリ原発よりも大きな規模を持つ、静岡の浜岡原発を中心に描いたものが、これです。」 」

書き起し: http://virgoblue.blog53.fc2.com/blog-date-201202.html