2014年5月1日木曜日

原発を攻撃された瞬間に「敗戦」







17;13〜



軍事国家化・若狭湾演習

岩上:
最後に一つだけ。
安倍政権になってですね、そしてオリンピックをやる。
で「コントロールできています」。
ウソばっかりですよね。
ウソばっかりのこの安倍政権がいま何に一番全力をあげているか?
沢山ありますよね、一つとは言いません。
「消費税の増税もやる」と言いました。
そしてだけれども全力を最もあげているのはですね、この国の軍事国家化です。
それはもうご存じのとおりです。
秘密保護法もやります。
解釈改憲によって集団的安全保障の交渉に米軍との一体化。
米国がたとえばシリアで今回、単独行動で自衛でもない戦争をやろうとした。
それに日本は追随していちゃったかもしれない。
それはテロや戦争へのリスク。
自分たちが攻撃されるリスクが高まりますけれども、それに応戦しようとしている。
国防軍をつくろうとしている。
日本版NSCをつくろうとしている。
これらはみんな一体です
多くの人が軍事国家化という事と秘密保護法、共謀罪
こうしたことがですね、全く別なことのように思っている人たちが多いんですけれど、
全く一体ですよね。


小出:そうです

岩上:
先生はご存じだと思いますけれども、
治安の強化。
情報がでなくなる。
そして情報にアクセスしようとする人間は厳罰で10年ということです。
コンなような状態の中、日本が軍事国家化を進めようとしているのですけれども、
京都に、ここに近い京都に、もともとの京大は京都にあります。
すぐ北にレーダー基地をつくるという事で今反対運動もあります。

ところがそもそもアメリカの戦略では日本を戦場とするわけですね。
そして、アメリカの「統合エアシーバトル」を落とし込んだ日本の海上自衛隊看護学校の論文とか、
それに基づいたヤマザクラという演習。
これはその演習に基づいて行くとですね、若狭湾が最も敵の最大の上陸地点であり、
そこに迎え撃ってですね、日本とアメリカ軍が、
仮想敵とされているのは、中国と北朝鮮軍ですけど、
これと、海と陸と空で砲撃と弾頭と爆撃の雨嵐の戦いを繰り広げて上陸をふせぎ、
もし入りこまれたら今度は陸上でさらに戦闘を続けるということでですね、
大活劇スペクタルをやる予定なんですよ。
大活劇スペクタルをやる予定地に、ズラーッと原発が並んでいる事をその論文の中では一回も触れられていない。

そしてこの演習は行われています。
行われたのは何と311の後です。
2011年の後です。
先生、あの、若狭湾の福井と京都は目と鼻の先です。
これ、どのようにお考えになりますか?


小出:
あまりにもバカげたシナリオですよね。
戦争になったらまずは原発がやられるのは当たり前だろうと私は思うし、
原発の存在を考えない戦争シナリオなんていうのは書くだけ無意味だと思います。


岩上:
それを本気で、しかし、全力でですね、この国は、本当にこの国のかたち、
戦後憲法をいじるとかいう事はやって来なかったんですけれど、
本当に憲法をいじり、本当に解釈改憲で変えてしまう。
本当に米軍と一体化してしまい、
そして本当に、物言えない報道や取材にすら制約をするというですね、法案の準備も、今まっしぐらにしている。
敵基地攻撃論まで用意している。
北朝鮮敵基地攻撃論としたらそれは相手は撃ってきますよね。
眼と鼻の先の海外線に撃ってきますよね。
えー、現実化しつつあるんですけど、
原発のことを論じている人も戦争の事に目を向けなかったりとか、
戦争の事に気が付いている人は原発の事に気がつかなかったりとか、
なんか別番組でやっているような状態が続いて入るんですね、この日本は。
でもこれは別番組じゃなく、同じ空間でやっていることだと思うんです。
これを以前僕は「原発×戦争で考えなきゃいけないんだ」というふうに言っているんですけれども
なかなか同時に耳を聞いてくれないんですよ。
どうしたもんでしょう?



小出:
むしろ私が聞きたいです、岩上さんにね。
むしろ岩上さんに聞くというよりは、「政治に携わっている人は真面目に考えてくれよ」と、
私は思いますね。
まァ、軍事に関わっている人はいるんでしょうけども、
軍事に関わっている人がどうして原発の存在を許せるか?
それが私にとっては不思議です、まず。


岩上:
どうしても戦争をしなければいけない。
どうしても敵からの攻撃があるかもしれない。
国防を固めなければいけない。
だとしたら「全力で原発片付けろよ」と言うしかないですよね。


小出:
原発を持ったまま戦争は出来ませんよね。
当り前だと私は思うし、軍事の専門家なら当然皆さん知っているはずだと思いますけれども、
でも今岩上さんがおっしゃったようにヤマザクラではシナリオを書いても原発は無い。


岩上:無い。

小出:あまりにも愚かさですよね、

岩上:
で、この後には最悪のシナリオ。
米中間が最も破壊ゲームというのが最大化した場合はにはですね、戦場は日本列島ですから。
アメリカは退避します。
日本はミサイルの山。
そうなったらアメリカが奪還に行くというシナリオです。
そのために国費を膨大に投入して、国防費を強化し、
そうしたシナリオにそった国防体制。
自衛隊から国防軍に格上げすることも、
そしてそういう国防軍がですね、これまでの法を超えて、
活動し行動し武力行動ができるような法編成も行うと言う訳ですよ。


小出:
私が岩上さんに講釈する必要は全然ないと思うけれども、
日本というこの国は米国の属国なんですよ、いまだに。


岩上:ね、この話をしましたね、以前に、本当に。

小出:
だからまあ、そうなっているのであって、
その事を本当は政治の人だってちゃんと認識しなければいけないのですけれども、
でも、米国の属国から抜け出そうとする政治家は抹殺されていくという、そういう歴史だったし、
まあ、鳩山さんも何がしかやろうとしたけれども抹殺された。
小沢さんだって抹殺された。となっているわけで、
本当はもっと多くの人がこの日本という国と米国という国の関係に関して、
きっちりと考えなければいけないと思います。

岩上:これは政治家や官僚任せではもうダメなんじゃないですか?

小出:
(笑)ダメでしょうね。
「じゃあどうしたらいいのか?」と問われると、
本当はだから、国民が賢くなればいいんですけれど、

岩上:でもそれはメディアが、あっち側のメディアしかなくなっているんですよ。

小出:ですから米国の属国のまま政治も経済もマスコミも全部が動いているわけで、

岩上:
マスコミの制約に、
いろんなところで発言を封じられてきた経験がおありの小出さんだとわかると思うんですけど、
それが今一番ひどくなり、秘密保護法以降は本当に刑事罰が

小出:ものが言えなくなるわけですよね。

岩上:ですよね。

小出:そうです。

岩上:どうしましょうか。

小出:ま、岩上さんがまだいるから(笑)

岩上:いやいや(笑)ぼくも・・・

小出:
岩上さんが葬り去られるか、私が葬り去られるか、
まぁ、しょうがないんじゃないですか。

岩上:ヤマザクラの演習を、こう、出して話したら、刑事罰10年かもしれないですよ。

小出:
かもしれないですね。
何を言ったってやられるかも。
むこうがやる気になれば、何でもやれるわけですし、


岩上:
昨日総理会見があったんですけれど、
昨日の総理会見で手をあげて指されたら、ヤマザクラについて質問して、
「総理それでお聞きしますけれど、私10年になるんですかね?」って
質問しようかと、本気で思ってたんですよね。
当たりませんけれど・・・w
当たったら聞きますから。予告しますから。
「私10年ですか?」って。
その前に官邸から締め出されるでしょうね。

小出:そうですね。

岩上:
でもこれ、本当に大変なところに来ましたね。
つまり、この後。
これまでは何とか原発の情報が出ていましたけれど、もう出ないんじゃないですか?


小出:
秘密保護法がもし本当に成立してしまうと、
原子力の情報というのは、これまでも出なかったけれども、ますます出なくなるんでしょうね。


岩上:
ますます出なくなる。
アメリカとの間で二人三脚でやっていることがこれからも拡大してきちゃうでしょうし、
世界に売り付けていくことも含めて。
これからますます全部秘密秘密になって、それはもう本当に出さない。
強い影が出来てしまう。
リークも無くなりますよね。

小出:
リークしたらだって、10年になってしまう訳ですから、
簡単にはリークもできなくなるでしょうね。
ま、今までだって、リークなんかできなかったし、これからはますます出来なくなっていくでしょうね。

岩上:なんか、これで締めたいんですけど、一言、希望の一言を何か

小出:
福島の苦難のどん底に落とされた人たちだって、
今でもくじけずに戦おうとしている人たちがいらっしゃすわけですし、
全国でそれを支えようとしている人たちだって入るわけですから、希望がないわけではないと思います。


岩上:こうした法案を通してから後で何とかしようと思うのはまずいですね。

小出:そうですね。

岩上:ね。
なんとか、あの、秋の国会に出るそうですから、
今の国会の構成状況から言うと、これを阻止するのは大変難しいと思いますけれども、
でも、少しでも声をあげて、
これをたとえば、理由を付けるとか制約を付けるとか、より危険で無いものにするとか、
しなくてはいけないというふうに思ってはおります。
という事で、先生本当にありがとうございました。

小出:ありがとうございました。

岩上:
小出先生にお話を伺いました。
みなさん長時間ありがとうございました。


ーーおわりーー



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